2017年03月08日
大学教育が6年制になったことから、一時的に人材不足が考えられた薬剤師の業界ですが、その後もこの人材不足が続いていると言われます。都会では回復しつつあるのですが、地方になるとその人材不足は深刻になっています。そのため、地方の方が年収が良くなる現象まで起きています。改善の兆しは、あるのでしょうか。
人材不足になる理由が存在したこと
この仕事に対し、人材不足になると考えられたのが、医薬分業と言うことで、調剤薬局が独立して開業した時でした。特に大きな病院の側には、いくつも調剤薬局が乱立することになり、それぞれの薬局で人材確保に追われたことが、その理由と言われます。
また、ドラッグストアの急進も、多くの人材を必要となりました。店舗の開店時間が長いことから、ひとつの店舗に複数の免許資格者が必要になったことも、ひっ迫した理由にもなっています。更に時代が高齢化と言うこともあり、病院へ通う人の数も増えています。
その分だけ、処方箋を持って調剤薬局に来店する人も増えることになり、少ない人数では、対処出来ない場合も多くなり、求人や募集を出すことになっていると言うのが、現実のようです。
女性が多いことから結婚・出産・子育てが
また、薬剤師には、複雑な事情も抱えています。と言うのも、この職業に就く人の約7割が女性と言うことです。男性が3割と言う女子社会になっているのも、現実です。男女平等と言う観点から、女性も働く時代ですが、結婚・出産・子育てとなるとどうしても休業するか、退職するかと言う方法を取ることになります。
女性の比率が多く、更には休職者や退職者が多いことも、人材不足解消に至らない要因になっていることは、間違いありません。そして休職した人や離職した人などが、今度は現場復帰に自信がなく、そのまま戻って来ないと言う、残念な現象も起きています。
仕事を休んでいた期間に、仕事にも変化が起きている訳ですし、新薬も発売され、復帰に自信がないと言うのも、本音のところではないでしょうか。
仕事復帰を目指す人に支援策が一杯
今、ブランクがあり仕事復帰のためにと、いろいろな団体が復職に対する支援や復職研修を行なったり、復職支援プログラムなどを開催するようになって来ています。
いろいろな法人が行なう充実した教育制度を利用することで、調剤の基礎を学ぶとか、薬剤師としてのスキルを考えたり、知識の復活などの座学から、実際における業務のシュミレーションなども行なうことで、現場復帰への促進を計っているところが多くなって来ています。
長い期間、仕事から離れていた人などは、パート職で職場に慣れたいと考えるようです。また昼の間だけ働くことで、家庭に負担がかからなく、良い収入を得ることが出来ることから、パート職希望が多くなっています。