2017年10月16日
いったん企業に雇用されたら、定年まで終身雇用という時代は過ぎ去り、今や働いた時間分だけの報酬を受け取ることが当たり前になりました。正社員雇用の募集が減っていく中、反比例するように募集が増えている雇用形態があります。
有資格者でも時間給労働者が当たり前
薬剤師という国家資格を持つ人なら、どんな人でも望めば正社員として雇用されるだろうと思いきや、実際には国家資格をもっていても、時間給で働く人が大半です。その理由は、有資格者の7割が女性であり、家事と仕事を両立させるには、むしろ時間給労働が向いているということが挙げられます。
さらには、医薬分業により、処方箋を見ながら薬の調剤をする割合が圧倒的に多くなったため、地域医療に連動して仕事をする必要性が生まれたということもいえます。医療機関のそばにあり、診察を終えた患者がすぐに来てくれるとはいえ、午前と午後の診療の合間に調剤薬局も休憩をとります。
つまり、この間には人手はいらないということです。
夫の扶養控除範囲内で働きたい女性は多い
かかりつけ医と連動した開店時間のため、昼休み時間が比較的長くなることから、主婦薬剤師のパート雇用が増えているのは、雇用する側としても雇用される側としても相互の利益が合致します。
国家資格保持者に対する時間給は、スーパーやコンビニよりもはるかに高く、1時間2000円を超えることも珍しくありません。つまり、主婦パートといえども、国家資格を持っていることから、短い時間でより多くの収入を得ることができるわけです。
それならば、調剤薬局で午前中だけ働くにしても、そこそこまとまった金額の収入を得られることになります。時間給で効率よく収入を得られる求人があるなら、活用しなければもったいないといえます。
たくさん稼げるなら扶養の範囲内から出てもいい
まだ子供が小さいうちは、労働時間を減らす必要がどうしてもでてきますので、扶養範囲内で収入を納めることができますが、子供が大きくなって手が離れてきたら、働く時間を増やしてさらに収入アップということも可能です。
午前中だけの仕事の日数を増やしたり、午後からも入るなどすれば、103万円、130万円の壁を気にせずに働くことによって、収入が倍増ということもあり得ます。主婦のパートは、状況に応じて臨機応変に対応してもらいやすいと言えます。
居心地が良ければ、そう簡単にやめる理由が見つからない人たちなので、雇用する側としても、安定した人材確保につながるというメリットがうまれてきます。