2017年08月25日
夫の扶養家族内の範囲で仕事をしたいという既婚女性は多く、たいていの女性が年間103万円以内におさめています。103万円を超えると次なる壁は130万円ですが、働けば働くほどに社会保険料の納付や税金の支払い、扶養控除といったメリットがなくなっていきます。
夫の扶養範囲内で働きたい女性が多い理由
現行の日本の制度においては、妻は夫の扶養家族として扶養されることになり、配偶者控除というものが設けられています。この配偶者控除という扶養内におさめるには、妻の年収は年間103万円以内である必要があります。
これがよく言われる103万円の壁というもので、その次に存在する壁が130万円です。収入が増えれば増えるほど、夫の給料からすべて差し引かれていた社会保険料だけで済んでいたのが、夫に与えられていた優遇措置がなくなる上に、妻本人が税金を納めたり、社会保険料を支払う必要がでてきます。
それをしないために、多くの妻たちは103万円以内で働こうとしているというわけなのです。
時給850円なら心配いらないものの
主婦の仕事としておなじみのスーパーマーケットやコンビニエンスストアでのパートなら、一時間当たりの時給は850円程度かと思われます。1日5時間、月に20日間働いたと計算すれば、103万円以内におさめることができます。
時給が上がればオーバーしてしまいますので、入る時間や日数を減らして対応することになるでしょう。その点、薬剤師資格を持っている女性が夫の扶養内で仕事をするということになれば、より綿密な計算が必要です。それというのもパートでも1時間2000円程度の時給になるため、103万円におさめるには1日どのくらい働き、月に何日出勤すればいいのかをあらかじめ計算しておかないと、あっという間に足が出てしまう恐れがあるからです。
たくさん稼げる選択肢をあえて捨てる
子どもがまだ小さいとか、家庭を大事にしつつも社会とのつながりも保っていたいという人には、夫の扶養内で働くという方法が向いているといえるでしょう。一日4時間、週に3日の勤務で103万円はオーバーしてしまいますので、どの程度入るべきかで悩むという、時給が高い人にしかできない悩みができますが、それもまた薬剤師だからこその特権です。
パートとして雇用される際に、条件に柔軟に対応してくれるところを見つけることも、扶養の範囲内で働くには重要なことです。雇用先がそれでも働きに来てほしいというところであれば、短時間の少ない日数でも、薬剤師として活躍し続けることができそうです。