2024年08月06日
小児は未成熟な面があり、薬物の効き方においても大人と違う点が多いです。そこで、小児薬物療法に関する専門的な知識を有していると評価された薬剤師が取得できる資格が有ります。取得後の業務内容に興味がある人は、目指す価値のある資格です。有資格者になるには満たすべき基準があるので、理解したうえで準備する必要があります。
小児薬物療法認定資格者は小児科の医療チームの一員
小児に対する薬物療法の専門家になるための資格は、小児薬物療法認定資格です。取得後は、小児薬物療法認定薬剤師と呼ばれる立場になります。具体的な業務内容は、薬物の専門家として小児科の医療チームの一員としての仕事です。
通常業務なら患者に対してのみ行うことを、保護者に対しても同様に行い理解を得なければいけない点が、一般的な業務との大きな違いになります。保護者を介して、間接的に適正な薬の使用を促すことを目的とした業務です。
知識の面では、成人との違いを理解しておくことが大切になります。小児特有と言えることは数多くあり、それらのことに関する専門家として業務を行うことになります。もちろん、小児と接する機会が増えるので、子供と接するのが好きな人なら毎日の業務を楽しく熟すことができます。
小児薬物療法認定資格取得のために満たすべき条件
小児薬物療法認定資格を取得するためには、所定の研修会を修了した後に試験に合格する必要があります。また、レポートを提出して合格することも求められます。研修会に参加するにも条件があり、実務経験が3年以上なければいけません。
パートやアルバイトとして常勤していて、勤務時間や出勤日数が常勤の人に比べて少ない場合は注意が必要です。実際に勤務した時間をベースに計算し直すことになるので、実際の期間よりも短く評価されることになります。
さらに、実際に薬剤師として勤務している状態であることも条件に含まれています。資格取得後に3年を経過すると、更新の手続きが必要になります。更新の際にも満たすべき要件が設定されていて、それを満たしたうえで審査をパスすれば更新することができます。
小児薬物療法認定資格者になることで得られる待遇
小児薬物療法認定資格を取得すれば、小児科をもつ病院で小児薬物療法の専門家として期待される存在になれます。比較的新しい資格なので、有資格者が少ない点も評価の面で有利になると思われます。
給与のベースは病院勤務における給与で、そこに資格手当の上乗せが期待できます。但し、小児薬物療法認定資格者の雇用が法律で義務付けられている施設はありません。重宝されるのは能力が高いことが根拠になっているだけなので、実際の条件に関しては各施設に委ねられていると考えなければいけません。
現状は給与面の魅力よりも、業務内容と評価に魅力がある資格と考えた方がいいです。