2022年02月28日
病院には様々な役職が存在しますが、その中で薬の扱いに関するエキスパートとして活躍をしているのが薬剤師です。病院における役割は、医師から患者ごとの症例の情報と処方する薬の情報が送信されます。その情報をもとに薬局の中にある薬の中から、患者の体を早く治す効果のある薬を渡すのが仕事です。そして薬を渡すだけでなく、薬に関する保管方法や使用時における注意点を伝えるのも仕事になります。薬は確かに早く治すために役に立ちますが、風邪薬を飲むと眠気が起きるように何らかの副作用が起きることがあります。そういった副作用の情報や薬の効果を半減させてしまう保管方法の間違いなどを伝えることで、安全に薬を使えるようにすることがこの仕事の役目です。治療における重要な役割を担う仕事ですが、当然ながらこの役職にもキャリアアップが存在します。
入院病棟にいる患者用の処方係を任される
薬局で経験を積んだ先のキャリアアップの一つとして、入院病棟にいる患者用の処方係を任されることになります。キャリアアップといっても、実際の入院患者を任される際には段階が存在します。最初の段階には軽い骨折やインフルエンザなど命にかかわらない症例で入院している患者であり、重要度の低い症例で経験を積んで実務をこなしていくという形です。
そして入院病棟で重要度の低い場所で経験を積んだ後は、本格的な医療にかかわる入院病棟を任されます。重要度の高い入院病棟とは、神経に影響を与えるような骨折やガンなど日常生活に支障をきたすもしくは命に係わる症例になっている患者です。
これらの患者は適切に治療をしないと後遺症が残ってしまうので、給料は高いですがその分だけ薬の処方量など微細なコントロールが必要になるので責任が高い役職になります。
治験のアシスタントとしての活躍の場が広がる
これまでのキャリアアップは入院病棟における患者への処方を任されていただけでしたが、現在では病院で働く以外のキャリアアップが生まれています。その新しいキャリアアップの一つが、薬品会社と病院が連携をして行う治験のアシスタントとして活躍をすることです。
この治験とは、製薬会社が新薬を作ったときにどんな効果や副作用があるのかを調べる仕事になります。この治験ができたことによって、これまで治すことができなかった病気も少しずつですが治る件数が増えています。
ただ新薬の処方は、何も実例がない状態で使うことになるのでどんなリスクがあるのかわからないです。そこで治験では薬のエキスパートの薬剤師を雇い、実際に健康な体の人に依頼をして作成した新薬を試します。アシスタントしての役割は、実際に投与した後に体の異常がないかを確認します。もし異常が出た時にはその状態をレポートとしてまとめつつ、投与された人の健康が回復するまで投与の量や中断を考えるのが役割です。
新薬の開発に携わる仕事に就く道もある
治験のアシスタントという新しい道ができたわけですが、もうひとつの道として出来たのが治験の経験をもとに新薬の開発を手助けする仕事です。実際の病院勤務と治験の経験で得た薬の知識を生かして、製薬会社に勤めて新しい新薬の開発を行います。