2022年02月20日
薬剤師は安定職として昔から人気で、現在も就職先に困らない職業と言われています。国家資格であり資格を取得する事で働く事ができますが、どの様なルートを通る必要があるのでしょうか。そしてなるまでに必要なお金はいくら程なのでしょうか。
大学の薬学部で6年間学ぶ必要がある
この資格は国家資格なので国家試験に合格する必要があります。しかし誰でも受験できず、まずは受験資格を得る必要があり、それを得られるのは現在は6年制の薬学部のある大学に入学し卒業する事です。
最短で6年間学ぶ事になり、全国で薬学部のある大学は75校程なので人気を背景に全体的に倍率は高いです。私立大学と国立大学があり、学費の面で国立大学受験者が多いです。
大学に入学したからと言って安心はできない
薬学部に入学すると5年目より病院や薬局で実習で学ぶ事になります。このカリキュラムを受けるには4年時に共通試験が実施され合格しないと実習に行けません。この4年時の共通試験は1つの山場とはなりますが、薬学部では1年毎の進級も気が抜けません。
薬学部6年間留年せずに卒業できる方は、およそ7割と言われています。3割の方は1度は留年を経験すると言う事であり、退学率も平均15%になっています。特に私立大学の退学率は高く、背景には6年間の学費が負担苦になって退学する人も珍しくない傾向にあります。
当然卒業が確定する事で国家試験受験できますが、合格しないと資格は得られません。不合格の場合でも次の年も受験できますが、新卒者に比べ既卒者の合格率は半分ほどです。
薬学部6年間に必要な費用はいくら位か
一般的な私立大学の4年間の学費は500万円程ですが、薬学部では6年間学ぶ事になりますので高くなると考えるでしょう。しかし薬学部は一般的な大学とは異なり、高度な学習を受けられる設備やカリキュラムから学費は一般的な私立大学より高額です。
6年間で1200万円程となっており、支払い苦も問題となっています。国立大学もあり、その場合は6年間で400万円程になるので、目指す方の大半は国立大学をまず目指して私立大学は滑り止めの様な形で受験します。
学費の支払いが難しい場合、奨学金制度を活用する方も多いですが、額が額なだけに返済苦になっている事も現代の課題となっています。この様に学費で私立と国立では大きな差がある事から、国公立大学の倍率は大学によっては10~15倍以上と非常に難関です。私立大学は3~4倍が平均ですが、それでも一般の大学より壁は高いと言えます。