2023年09月12日
医療サービスに関わる仕事は患者さんを相手にするケースが多いですが、その患者さんの率直な気持ちを知る機会はあまりありません。口コミなどで検索をすることは可能ですが、目の前にいる患者さんのために気持ちを汲み取るにはどうすれば良いのでしょうか。
相手の状態を把握して適切な対応を取る
患者さんは病気などで苦しい思いを抱えながら薬を受け取りに来ますが、その行為は当たり前ではありません。患者さんの中には一刻も早く家に帰りたい方や、背もたれに寄りかかって動きたくない方など様々な思いで薬局に足を運んでいるものです。
ですので、薬剤師の役割の一つでもある患者さんのしんどさに思いをはせて気を配る、ということはとても大切になります。それは、相対して話をする時だけではなく、待合室にいる患者さんの様子から見て取れる状態などから察知して声をかける、移動をしなくても良いように配慮をする、などの行為となって現れます。
常に患者さんの状態をしっかりと観察をすることは医療従事者としても重要なスキルであり、気持ちよく医療サービスを受け取ってもらうためにも必要なことなのです。
人として大切な挨拶はコミュニケーションの第一歩
また、薬局と言っても人と人がコミュニケーションを取る場でもありますので、「こんにちは」や「ありがとうございます」などの基本的な挨拶をきちんとすると患者さんも話に入りやすくなります。
業界用語ではない、誰が聞いても理解できる言葉を使用して話をすることも大切ですが、挨拶は潤滑油にもなる便利な言葉ですので積極的に使うようにしましょう。また、患者さんが子供でも丁寧な話し方を忘れることなく、人として失礼のない態度を取ることも重要です。
なお、中には横柄な態度の患者さんなどその場で人を困らせる方もいますが、そんな時は同僚や先輩に相談をして対処を企てても問題はありません。あまりにもひどい場合は薬局に来訪することを禁止する処置を取ることも可能ですので、丁寧な態度は大切ですが患者さんにへりくだる必要はないです。
患者さんのプライベートに関与していることを意識
そして、患者さんが分かってはいるけれどあからさまに突きつけられると困惑するのがプライベートな事柄です。例えば肥満気味の方に対する言葉も選び間違えれば患者さんを傷付ける結果となる恐れもあり、生活習慣を改めるように指導をするにも、叱るようないい方であれば患者さんは委縮してしまいます。
相手のことを思っての発言であっても、プライドが傷付くような言い方は避けるようにし、要点をきちんと伝えられる話し方のスキルを身に付けるようにしましょう。患者さんは自分のプライベートな部分をさらけ出さなければならないこともあるので、その点への配慮や理解、感謝を込めてコミュニケーションを取るように努力をしてみてはいかがでしょうか。