2023年08月14日
日本は自然災害の多い国です。実際災害が起こると、薬剤師は普段働いている職場のような環境で行動する事は難しくなります。では災害時に避難所でどういう事をやるべきなのかというと色々あるので、詳しく見ていきましょう。
患者への服薬指導や薬の割り出し作業
被災した地域での被災者への健康管理は、避難所で行われる事が多いです。避難所で患者に対する服薬指導は薬剤師の役割です。これは厚生労働省の防災計画にもきちんと書かれています。
また患者の使用していた薬の割り出し作業も重要な仕事の1つです。災害が起こると病院等の医療機関や薬局等で、患者のカルテや薬歴等がかかれた書類が紛失する恐れもあります。患者が普段服用している薬の名前を詳しく覚えていれば良いですが、そうでない場合困ってしまいます。
そこで役立つのが薬の割り出し作業です。患者の病名や、薬はどんな色でどんな形をしていたか、他にも服用時間等を聞き出し、そこから薬を特定していきます。この作業を行う事でどんな薬か割り出す事が出来ます。
医師や看護師に医薬品使用に関する情報提供
被災者救援センターでの医療チームに参加する場合、医師や看護師に対して医薬品の使用に関する情報提供を行うのも重要な仕事の1つです。医師や看護師よりも医薬品に関しては知識が豊富な為、問い合わせを受ける事もあるので、それに迅速かつ適切に答えていきます。
また災害時は医療資源が限られており、その中から患者に適した医薬品を医師や看護師にアドバイスするという事も重要です。
医薬品等の仕分けや管理そして供給
医薬品等の仕分けや管理作業を行うのも重要な仕事です。被災地の役所や病院には全国から支援物資の一環として大量の医薬品が送られてきます。これが段ボールや箱で山積みになっている為、それを仕分けて、管理するのも役割です。
医薬品を薬効別に分類整理し、どの医薬品がどれ位あるかという事を迅速にまとめなければなりません。特に規制医薬品は取り扱いに注意が必要なので、保管や管理は厳重に行うという事が求められます。そして薬効別に分類され仕訳された医薬品は、被災地の各救護センターに供給します。
また沢山の人が避難している体育館等の避難所には、風邪薬等の市販薬やマスクや消毒液等の衛生用品を配布したりするのも仕事です。このように災害時は普段の仕事とは異なる業務も多くなりますが、非常に人材としては求められるので、しっかり自分の役割を果たすという事が重要です。