2023年08月08日
医薬分業が進んで院外調剤が一般的になっています。そこで、買い物がてらの処方箋持ち込みが急増した街中の薬局などで調剤業務に忙殺される薬剤師がいます。このため、若いうちから勤務時間外には自己発散できるものを見つけて遊び心を養生しておく必要がありそうです。
院外調剤の増加で街中の調剤薬局に処方箋集中
近年、医薬分業が進み薬局などで行われる調剤業務は院外調剤が一般的となりました。医療機関で発行された処方箋を街中の薬局やドラッグストアへ持ち込むと調剤してくれます。おかげで、大学病院や地域の中核的病院の周囲には調剤薬局が急増したので消費者には便利になりました。
ところが、買い物がてらに立ち寄って処方箋を持参しても待ち時間が長くかかるということはこうした場所にある調剤薬局では調剤業務に忙殺されているということでしょう。数年前から超多忙な薬局が目立ちだしてきたので調剤薬局のスタッフに業務の一部を代わってもらえるよう政府の通達が出されました。
但し、その結果についてはすべて依頼した薬剤師の責任となっているので実態としては殆ど任せるわけにいかないはずです。処方箋が何枚も集中して持ち込まれても相変わらず1枚ずつ張り詰めた気持ちで慎重に作業しているはずです。
ミスの発生を最少化する努力がなされている調剤業務
世の中のどんな仕事にも大なり小なりミスはつきものだといわれていますが、調剤業務は人の健康に影響を与えることであり、ミスすれば命に関わることもあります。従って、調剤業務ではミスの発生を最少化する努力がなされています。
責任重大な業務に生きがいを感じつつも他の作業との掛け持ちなど、絶対に避けているでしょう。それだけ慎重に行われる調剤業務ですが医療事故にならなくても“ヒヤリ、ハット”の結構起こっていることが報告されています。
睡眠不足などで体調が思わしくなかったり、家庭内などでもやもやしたことなどがあると勤務時間中といっても気持ちが調剤業務に集中できているとは限らないといえるでしょう。
仕事と家庭内のこととのメリハリをつけて調剤業務
そこで、勤務時間外などには思いっきり自分の趣味や運動など、やりたいことに集中するのが良いようです。気分が晴れると熟睡もできて朝一番の調剤業務にもスムーズに入れるといわれています。また、家庭内のことは平素から家族間で良く話し合って作業分担を決めて淡々とこなして暮らすことが肝要だそうです。
このような準備をしていても人の心には整理できないこともあります。仕事と家庭内のこととのメリハリをしっかりつけないで調剤室へ入ってしまうと標準化された作業でもミスにつながることがあるようです。そこで、調剤室で淡々と行う業務が多い薬剤師には若いうちから勤務を離れた遊びの時間帯に自己発散できるものを見つけて遊び心を養生している人が多いようです。