2017年04月27日
時間給で働く人の割合は、男女比率にすると圧倒的に女性が多いといえます。結婚して夫の扶養家族となっている場合、社会福祉費用の支払い金額は大きく変わってきますので、働きに出る時には注意が必要だと言えるでしょう。
夫の扶養範囲内で稼ごうとする妻
一般的に時間給で働くことを選択するのは女性が多く、その大部分が既婚女性です。そんな女性たちが働く時間をひどく気にする理由は、結婚していて、夫の扶養家族となっている場合、妻の稼ぎの額によっては夫の扶養家族としての枠から外れ、自分自身で社会福祉に必要なお金を納めなくてはならなくなるからです。これが、一般的に103万円、もしくは130万円の壁と呼ばれるもので、それぞれの金額を超えると税金負担が重くなったり、社会保険料を自分で支払わなくてはならなくなります。また、夫の方にも扶養家族がいることによって減額されていた分の負担金が重くなるため、妻の収入の金額によっては働いてお金を多く稼ぐ方が、支払う金額がより多くなるという矛盾が発生します。結果、金額の壁を超えないよう収入の範囲を抑える働き方になります。
高い時給だから難しい問題が発生します
調剤薬局やドラッグストアなどでは、薬剤師の人員が少なくて忙しい思いをしていることもあって、できれば長い時間入ってほしいと考えるところが多くなっています。けれど、パートといえども時間給がそもそも高いこともあって、一日6時間程度入り、週に5日もでればあっという間に壁にぶち当たってしまいます。そのため、一日の勤務時間を短めにするか、入る日数を抑えるかのどちらかで対応しないことには、扶養控除の範囲内で働くことはできなくなります。ただ、言い換えれば一日短時間だけ仕事に入ることで高収入が得られますし、仕事に行く日数が少ない方を選べば、家事と仕事の両立も容易になるでしょう。
政府がしなくてはならないことがある
扶養家族で居続けるために、妻たる女性が労働時間の調整を行っているのを見ると、正社員として長い時間働いている人は苦い思いをするかもしれません。けれど、これが政府のさだめた法律である以上、受け入れざるを得ないのです。とはいえ、これから女性に社会に出てもらい、減っていくばかりの労働力になってもらうためには、薬剤師のような時給が高い人は別枠で扶養控除額を設定するなど、ひとくくりではない対応が必要なのではないでしょうか。スーパーのレジなら一日4時間、週に4日入っても103万円には届きませんので、もっと頑張って働こうという気になるでしょうが、薬剤師のような高給取りはそういうわけにはいきません。そのため、壁の金額を高めに設定し、もっとたくさんの時間を働いてもらうようにすべきでしょう。