2021年08月13日
調剤薬局は薬剤師の転職先として一般的です。薬局は個人経営とチェーン店があり、経営元で環境も変わります。それぞれの特徴を知ってどちらの薬局にするか選んでいきましょう。個人薬局はチェーン店にはないメリットがあります。
大手チェーン店では転勤の可能性もある
医療機関から発行された処方箋を元に調剤するのが調剤薬局です。個人経営と大手の薬局では同じ調剤薬局でも働く環境が異なります。チェーン展開する薬局は複数の店舗を持っていますが、すべてが全国展開しているわけではありません。
特定の地域内に集中して店舗を持つ中堅チェーンも多くあります。全国展開する大手チェーンは在宅に特化した薬局もあり、上場している企業もあります。調剤薬局は待遇面で大きな差はありませんが、教育面では大手のほうが充実しています。
しかし、チェーン店で働く場合は転勤の可能性もあります。中堅チェーンなら一定の地域内となりますが、全国展開しているなら他県への転勤もありえます。ずっと同じ場所で働きたい人にとってはデメリットになるでしょう。
個人で経営している薬局は大規模な展開はありません。店舗は1~2程度の小規模となります。地域に根差しており、オーナーも現役の薬剤師として勤務している場合が多いです。働くスタッフの入れ替わりも少なめです。小規模なので福利厚生や教育制度はどうしても店舗ごとに差が出てしまいます。充実していないケースもあるでしょう。ただし、スタッフ間の距離が近いのでアットホームな雰囲気で働くことが出来ます。
個人経営なのでアットホームな雰囲気です
個人で経営する薬局は、患者さんやスタッフとコミュニケーションがとることができます。地域に根差しているお店なので、馴染みのある利用者も多く来店します。高い信頼関係を築くことが出来る安心感があります。より濃い人間関係で治療に関わることができるでしょう。
他に店舗がないので突然の転勤がないのも働きやすさにつながります。スタッフもその地域で育った人が多く、アットホームで働きやすい環境でしょう。個人では人材が限られており、地域によっては人材不足になりやすいです。
人材を確保するために比較的高い年収が設定されている点も強みです。
個人経営の薬局は人間関係が大事となる
個人薬局への転職には少しでメリットがあります。もし、近隣に大手チェーンの薬局やドラッグストアが出店すれば店舗が淘汰されることもあります。オーナーが高齢化すると店舗を売却したりM&Aで吸収されているケースもあります。
個人経営では将来的に経営元が変わるリスクが発生します。そうなると待遇面も変化が生じて、年収に影響が出る可能性もあります。個人経営では役職も多くは用意されていないため、キャリアアップにも限界が出てきます。
隣接している病院によって扱う薬も異なるので、スキルはどうしても偏りやすくなります。また、個人経営の薬局は規模が小さいので職場での環境が大きく影響してきます。アットホームな雰囲気ですが雰囲気が合わないとかえってストレスになります。
人間関係の悪化で転勤したくても、別の店舗に行く逃げ場もありません。全く違う職場へ転職する必要があります。イメージの相違で悩まないように気をつけましょう。事前に薬局に行ってみて雰囲気を確認しておくとやくにたちます。