2018年11月09日
医薬品のプロフェッショナルとして調剤を行えるのが薬剤師の特徴です。その職権を生かせる職場として典型的なのが病院と調剤薬局ですが、転職するときにどちらを選んだら良いかで悩む人も多いでしょう。この二つの典型的な職場を三つの観点から比較し、どちらが自分に合っているかを判断できるようになりましょう。
勤務時間に関する違いを確認しよう
この二つの職場では勤務時間の性質がかなり異なります。治療を受ける方法として処方箋に基づいて調剤をしてもらう場合に、患者は院外に行くことが多くなりました。その影響で両者の営業時間はほとんど同じになっています。
しかし、実働時間となると状況が異なり、一般的には医療チームの一員として働く病院の方が長めになります。ただ調剤をすれば良いだけでなく、患者の治療方針を医師や看護師と一緒に考える役割を求められるからです。
また、医薬品情報を集めて院内に広めるなどの周辺業務も多く、朝から版まで働くことになる場合が多いでしょう。それに対して調剤だけ行えば良い現場では勤務時間はそれほど長くはありません。どちらの現場でも必要になる書類の整理や在庫管理などが営業時間外に必要な仕事です。残業も比較的少なくて済む傾向があります。
業務内容に関する違いを知っておこう
業務内容についても大きな違いがあります。調剤業務が必要になるという点では同じですが、基本的には調剤薬局の場合には調剤のみに従事することができます。現場によっては健康食品などの販促を求められることもあるでしょう。
しかし、本業として必要な調剤だけでも手一杯になってしまう場合が多く、販促は強く求められないのが一般的な傾向です。それに対して医療チームの一員として働く現場では病棟に行って患者の様子を観察したり、医薬品情報を広めるためのパンフレットやポスターを作ったり、外来の患者からセカンドオピニオンを求められた時の対応をしたりする業務もあります。
多岐にわたる仕事に携わりたい人が転職する先として向いているでしょう。
求人の多さも比較しておくのが大切
転職しやすいかどうかを考える上では求人の多さも比較しておいた方が良いでしょう。地域による差はありますが、大抵は調剤薬局からの求人の方が数が多くなっています。
給料なども高めの水準になっているので、新しい職場でしっかりと稼ぎたいという人にも向いているでしょう。病院の方がもともと数が少ないので募集も少なめですが、常に薬剤師は求められているため、職場を見つけることは難しくはありません。